2022冬アニメの製作委員会を考察する。

冬アニメも終盤に入りかけていますが、今期も深夜アニメの製作委員会を考察していきます。

これまでと同様に、dアニメストアでアニメストアで配信されている深夜アニメを対象としています。

 

進撃の巨人 The Final Season

このFinal  Seasonから、制作がWIT STUDIOからMAPPAに変わりました。以前からWIT STUDIOの親会社であるProduction I.G.は制作協力として名を連ねていました。さらに、この作品は現在NHKで放送されていますが、第二期は毎日放送で放映されていたため、MBSも委員会に入っています。

 

TRIBE NINE(トライブナイン)

アカツキのメディアミックスプロジェクトです。音楽制作はランティスということもありバンダイナムコアーツが入っています。また、dアニメストアでは地上波同時の最速配信が行われています。

 

最遊記RELOAD -ZEROIN-

長く続くアニメシリーズということもあり、メンバーもかなり変わっています。フロンティアワークスが幹事になったのは2007年のOVAの頃から。また、前作までは電通が名を連ねていましたが、今回は博報堂MAPが入っています。ぴえろは過去にアニメーション制作をしていた頃からのお付き合いでしょうか。

 

ヴァニタスの手記

第1クールから変更はありません。スクエニ原作のアニメです。

 

幻想三國誌 天元霊心記
  • 劉信(USERJOY Technology)
  • 孫守頣(USERJOY Technology)
  • 葉信雄(USERJOY Japan)
  • 李旎(bilibili)
  • 詹明宪(bilibili)
  • Joe Teng(NADA Holdings)
  • 小佐野保(ギークピクチュアズ)

原作はUSERJOYという台湾のゲーム会社が開発した作品です。bilibiliも製作に入っており、中国が日本でのヒットを見越して製作したアニメと言えます。アニメーション制作はギークピクチュアズです。

 

賢者の弟子を名乗る賢者
  • 田中翔KADOKAWA
  • Colin Decker(Funimation)
  • 関戸公人(マイクロマガジン)
  • 作野賢一郎(studio A-CAT)
  • 武内文太(マイクロハウス)
  • 志倉千代丸(MAGES.)
  • 岩野貢(MAGNET)

原作のなろう小説がマイクロマガジンによって出版されました。マイクロハウスはマイクロマガジンの関連会社となっています。

 

時光代理人 -LINK CLICK-

bilibiliのアニメをソニーグループが輸入して日本版製作を行なっています。魔道祖師や天官賜福と同じ流れです。

 

リアデイルの大地にて

KADOKAWA原作ということもあり、同社アニメ事業局の田中さんとエンタテインメントノベル局の万木さんが製作に入っています。Simplicityは主に音響制作を行なっているそうです。

 

殺し愛

こちらもKADOKAWAのコミック原作ということで、同社アニメ事業局の田中さんと出版事業グループコミック第2統括部の池上さんが名を連ねています。

 

失格紋の最強賢者

GA文庫原作です。スクエニがコミック連載しています。グッドスマイルフィルムは、プロデュース会社として参加しています。

 

ハコヅメ~交番女子の逆襲~

注目すべきは、日本テレビが入っている点です。同社では2020年にアニメ事業部が創設され、本格的にアニメ製作が始まりました。ちなみにBS日本は以前から製作に参加していました。

 

平家物語

古典が原作という珍しい作品です。中国でも人気が出そうだからbilibiliも入っているのでしょうか。サイエンスSARUはアニメーション制作会社です。

 

ありふれた職業で世界最強 2nd season

出版社のオーバーラップが委員会幹事にきているのは珍しい気がします。一番の驚きは、虎の穴が製作に参加している点です。確かに、女性キャラを活かした商品企画は色々できそうです。アスリードはアニメーション制作会社です。

 

終末のハーレム

未来工場はグッズ製作会社です。虎の穴もそうですが、女性キャラを活かした商品企画が多くできそうな作品です。グローバルソリューションズはゲームセンター展開なども手掛けています。

 

 

錆喰いビスコ

原作がKADOKAWA電撃文庫から出ています。今期の製作委員会にちょくちょく登場するビットグルーヴプロモーションは、音響制作会社です。

 

スローループ

マンガタイムきららの原作ということで、芳文社が製作に入っています。eStreamはフィギュアの制作会社です。

 

からかい上手の高木さん

原作が小学館ということで、小学館のグループから2社が入っています。思えば、アニメーション制作会社(シンエイ動画)が幹事になるってめずらしいですね。

 

CUE!
  • 菊池貞和(ポニーキャニオン
  • 倉元大輔(リベル・エンタテインメント)  
  • 久保寺良一(リベル・エンタテインメント)
  • 丸山博雄(毎日放送)  
  • 松原勝彦(ビットグルーヴプロモーション?)

リベルエンタテイメントのゲームが原作です。A3!やアイチュウのアニメと同様に、ポニキャンが幹事となっています。

 

東京24区

アニプレックスABCアニメーションの組み合わせは少し珍らしいですね。メーテレ名古屋テレビです。ニトロプラスは、今作シナリオライターの下倉バイオさんが所属する会社です。

 

ドールズフロントライン

こちらは中国のゲームIPが原作ですので、そのゲーム開発会社とアニメメーカーであるワーナーが出資しています。

 

天才王子の赤字国家再生術

NBCユニバーサルSBクリエイティブは毎期見かける組み合わせです。レイはアニメだけに留まらずエンタメ×テクノロジーを得意としている印象です。

 

プリンセスコネクト!Re:Dive season 2

第1シーズンと変わらずのメンバーです。Cygamesはここ最近自社IPのメディアミックスに力を入れています。ゲームだけではありません。

 

その着せ替え人形は恋をする

スクエニ原作でアニプレックスが幹事です。この組み合わせもよく見ますね。

 

明日ちゃんのセーラー服

個人的には、制作会社が委員会に入らずに、BS朝日が入っているので驚きました。

 

怪人開発部の黒井津さん
  • 西出将之(ABCアニメーション
  • 後藤利一(ABCライツビジネス) 
  • 岩野貢(MAGNET) 
  • 田﨑勝也(BS11
  • 淡野正(BookLive)
  • 松岡雄浩(メ~テレ) 
  • 三上政高(CREST)

ABCが本気で製作しているアニメですね。BookLiveが製作に参加しているのを初めて見ました。CRESTはアニメプロデュース的なことも行なっていますが、今作は音楽制作としての参加です。

 

フットサルボーイズ!!!!!

RE-MAINに引き続き、バンダイナムコアーツお得意のイケメンスポーツIPです。ライブビューイングジャパンは、その名の通りイベントのライブ中継などを行う会社です。グッドスマイルカンパニーはグッズ製作会社で、すでに今作の関連商品の販売を始めていますね。

 

リーマンズクラブ

音楽関連の企業が4社も入っています。私は見ていないのでわからないのですが、音楽にスポットが当たっているのでしょうか。UNIVERSAL MUSIC JAPANの名前をアニメ製作委員会で見たのは初めてです。

 

錆色のアーマ-黎明-

原作が舞台の作品なので、舞台プロデュースを行うネルケプランにングが幹事となっています。Age Global Networksも広義のプロデュース会社と認識しています。TOYCUTEは舞台公開時のグッズを制作した会社でしょうか。イープラスはお馴染みのチケット代理販売企業ですね。フォアキャスト・コミュニケーションズはデジタルを得意とする企画会社でしょう。

 

薔薇王の葬列

MAPが幹事、秋田書店が原作担当でしょう。BNライブクリエイティブが入っていますが、舞台でも行うのでしょうか。

 

異世界美少女受肉おじさんと
  • 李旎(bilibili)    
  • Ming H.Chan(bilibili)    
  • 渡邊耕一(Cygames)    
  • 丸茂礼(テレビ東京
  • 釜秀樹(東宝)    
  • 松原勝彦(ビットグルーヴプロモーション)

「進化の実」に引き続き、blibiliが幹事のギャクアニメです。原作がサイコミということもあり、Cygamesも参加しています。個人的に不思議なのが、ブシロードが製作委員会に入っていない点です。EDクレジットにもブシロードの人がいましたのでてっきり。

 

佐々木と宮野

pixivコミック原作の作品です。KADOKAWAが書籍化しているので、幹事もとっています。U-NEXTが委員会に入っているのもレアです。

 

TVアニメ「オリエント」

エイベックスとbilibiliを同じ作品で見るのは個人的には初めてです。アニメメーカーよりも出版社が出資1位にきていますね。

 

今期の注目ポイント

①テレビ局がアニメに前向き

TBSやMBSは以前から深夜アニメに出資していましたが、今期は日本テレビ名古屋テレビも製作に参加しています。今後も、この二社を見る機会が増えてきそうです。

②海外勢の急伸

以前にもまして、bilibiliが多くの深夜アニメに出資しています。また、海外ゲームIPのアニメ化も顕著です。

③委員会メンバーの業界多様化

以前はアニメメーカーや出版社、グッズ会社などメディアミックスに関わる企業が主に出資していました。ですが、今期は音響会社や配信会社、一見アニメに関係ないような会社も参入しています。昨今のアニメ人気をなんとか異業種でも活かせないか考えているのでしょう。